4Q2日目

12/4(金) 晴れ

授業があるから9時に起きた。2コマ目からだけど。3つも授業がある。授業の前に昨日投げていた証明を書き出す。あるeffective divisorから得られる層と同型な可逆層から単元倍を同一視した可逆層の大域切断におけるregular sectionへの写像を作る。とくにeffectiveだからcanonical sectionが取れてそれを送る。これがしっかりregular sectionになっていることは示せた。だけど同型写像のとり方によらないことが示せない。単元倍のところで潰れると思うんだけどどうもわからん。

授業1つ目は複素解析続論。最初は前期の複素解析の復習をやった。積分公式とかはいいけど留数定理とか偏角の原理とかRoucheの定理とかの主張を明確に思い出せなくなっていたので復習しつつ授業を聞いていた。新しいこととして正則関数で出来たことがこんどは調和関数で出来ないかということをやった。結局正則関数の実部に持ってこれるから正則関数の強さで定理が証明されていた。これからはDirichletの問題とやらをやるらしい。境界で関数が定まっているとき境界値をその関数とするような内部まで拡張された関数を取りたい。

2つ目は位相幾何学。モチベーション的なこととちょっとした復習をやったあと貼り合わせとか考えた。トーラスがうまく書けた。その直後に切断されてただの正方形になってしまったけど。張り合わせて図形を作るの楽しい。

3つ目は確率論。講義資料は相変わらずの筆記体だった。だけど今日は数学系外の人への配慮もあるのか基本的なことの確認をしていた。レポートとなっているところもすぐに思い浮かばないものも合ったけどちょっと考えたらこれかなみたいな解答が思い浮かんだ。このまま穏当に行ってくれるなら履修したままでいいんだけどこれからどう牙を剥いてくるかわからない。

シラバス見てて気づいたけど普通にリジッド幾何学の授業受けてみればよかったと思った。少し残念。

朝に考えていた続きを考えていたけどわからない。同型写像 \alpha , \beta \colon \mathscr{O}_X(D) \rightarrow \mathscr{L}canonical section s_Dについて \alpha_X(s_D) \beta_X(s_D)  \Gamma (X , \mathscr{O}_X^\times) 倍で移りあえばいい。とりあえず同型であるからある b \in \Gamma (X , \mathscr{O}_X(D))  \beta_X(b) = \alpha_X(s_D) となるものが取れる。これがある単元 a \in \Gamma (X , \mathscr{O}_X^\times)  b = a s_D となってほしい。どうもうまく行かない。最初考えていたのはただの勘違いだった。effectiveであることがまだ使えていない気がする。いやcanonical sectionが大域切断の元で取れるところに使ってた。

出来た。可逆層だからより小さく開集合を取ってdivisorで書けてかつ \mathscr{O}_Xと同傾になるようなところまで小さくするとわかりやすくていい。実際ここで可逆層の方で生成元が取れてさらに \mathscr{O}_X(D)における生成元を送ると単元倍になっていることがわかる。この単元をうまく使うとその制限した開集合上で b はその単元の逆元とかとの積で表される。うまくくくりだして結局 f_i^{-1} を2つの同型射で送ったものを考えてつじつまを合わせる。スッキリした。

この考えを使えばその次の逆写像を作るところもうまく出来た。生成元は単元倍でしか映らないからその単元まで話を落とし込めば良い。互いに逆写像になっていることも結局局所的に階数1の自由加群だから \mathscr{O}_Xの元倍だけ考えれば良くてそれは射の外に出るからすぐだった。ということで与えられた可逆層についてそれと同型な層を誘導するeffective divisorと単元倍を同一視したその可逆層の大域切断のregular sectionが1対1に対応することが分かった。与えられた可逆層がeffective divisorから誘導されるか否かが判定できるようになった。つまりregular sectionが存在するかどうかとかで判定ができる。有限性とか出てきたりするんだろうか。こういうふうに一つの考え方が分かればスラスラできるのは面白い。

そのあとcodimensionについてやったあとWeil divisorとCartier divisorの関係を見るらしい。このあとcodimensionのほうはやるかもしれないけどとりあえず日記はここまでにする。